トリゼンフーズ株式会社様 導入事例 インタビュー

コロナウイルス期間をどうやって乗り越えたのか、今後のトリゼンフーズ様が掲げるDX施策、中小企業に必要とされるセキュリティについて、管理本部の岩崎本部長へお話を伺いしました。

トリゼンフーズ様の概要を教えてください。

弊社の業務内容としては鶏肉の販売と製造を手掛けています。九州産銘柄鶏「華味鳥」で知られる養鶏業を営んでいる。特徴は鶏の育成から加工・販売まで一貫性を持って提供できるところが強みです。トリゼンフーズに関しては法人様とお付き合いをさせて頂いており、トリゼンダイニングは通販・店舗運営をしています。

新たな取り組みとしてSDG‘sの背景もあり、トリゼンオーシャンズを設立いたしました。近年は国内需要の高まりとともに飼育羽数も増え、それに連れて排出される華味鳥の鶏糞は、直営養鶏場だけでも年間で2,000トンを超えるまでになっていました。

そこで鶏糞を商品として販売するために優良な堆肥作りを目指したのです

海洋汚染や生物の多様性保護が課題に挙がることが多いのですが、実は海の水質が良くなりすぎている、所謂「海の貧困化」が起こっています。海がきれいになった反面、栄養が足りない海となり生態系に影響を及ぼしています。

課題となっていた鶏糞を発酵することで有機肥料として「鶏糞で海の環境改善」をする目的で事業化する運びとなりました。他にも鶏糞から改善して肥沃な海で育った海産物の販売を行うトリゼンクオリティオーシャンズという素晴らしい事業もあるのですが、この辺でとどめておきましょうか()

コロナ前とアフターコロナの働き方は変わりましたか?また、どうやってパンデミックを乗り切ったのでしょうか?

コロナウイルスのおかげで働き方改革が進んだというのが正直なところです。地方の中小企業というのは想像している以上に昔ながらのやり方が浸透しています、定時に出社をしてパソコンを立ち上げて業務をするという流れですよね。

出社できないという課題に直面したのがコロナウイルスだった訳ですが、ある意味、強制的に働き方を変えないといけなかったことが会社に浸透していったように感じます。渡りに船と言っていいのでしょうか(笑)知識や情報がなかったということもあるとは思いますが、やろうというきっかけがなかったことがありましたかね。

配送に従事する一部の従業員を除いて、どこでも仕事ができて自由に時間が作れるような仕組みづくりをより推進しているところです。

導入にあたり協議をしたタイミングがちょうどコロナのタイミングだったと思うのですが、SingleIDを導入した背景について教えてくれますか?

確かにコロナ時期と重なるのですが、元々は基幹システムの入れ替えを予定していました。弊社は配送や製造など複数の事業部で形成され、順々に増設してきた背景があります。同様に部ごとに独立したシステムが存在していますが、それをまとめようというのがDX施策の根幹でした。

そのタイミングで働き方の変更を余儀なくされたことでオンプレのシステムから脱却してクラウドネイティブな環境にしようという決意をしました。そうなるとクラウドサービスの利用、リモートワーク、ユーザー認証などセキュリティを意識した時にSSO(シングルサインオン)というキーワードが浮かんだ中で、弊社のような中小企業の規模感でちょうどいい金額でシステムを全体に網羅できる機能性を持ったサービスSingleIDを採用することに至りました。

従業員はオンラインストレージをどのような状況・目的でご利用されているのでしょうか?

これまでオンプレミスの共有ストレージを用いて、在庫・日報・会議の議事録を保管していました。繰り返しになりますが、弊社のDX施策でもあるオンプレミスからの脱却を推進するにあたり、ストレージもクラウドへシフトすることで、どこからでも閲覧できるようにする必要性がありました。オンラインストレージ化すると、人・デバイスを特定する認証セキュリティ対策を施す必要がありました。

従業員のWi-Fiの利用率はどれくらいでしょうか?

全従業員のうち8割はWi-Fiを利用しています。一部の事務職員はデスクトップPCを利用しておりますが、他すべてはノートPCを貸与してWi-Fiに接続して業務をしています。

Wi-Fiについても昨今の認証情報の傍受が横行しているので、オンラインストレージ同様に認証セキュリティを強化しなければいけなく、SingleIDのクラウドRadius機能は大変助かりました。オンプレミスの脱却を推進していて、認証サーバーだけが物理的に社内にあるというは本末転倒ですからね。

クライアント証明書の効果と端末への展開スピードについて教えてください。

ストレスは感じることなく、スムーズに展開できたと感じます。DX施策の一つとしてローカルのActiveDirectoryを廃止しクラウドへ移行するにあたりクライアント証明書を展開しようという考えでした。

廃止から移行する作業は3カ月程度要しましたが、クライアント証明書の展開はすぐに実施できました。

SingleID導入後の効果や従業員の声をお聞かせください。

近く基幹システムを刷新するので効果を感じられるのはこれからと言ったところでしょうか。従業員からの声も上がっておりますが、Wi-Fiとオンラインストレージにおいてはセキュリティ強化することが出来て利便性を向上できました。

基幹システムにおいてもSingleIDと連携しますので、全ての社内で利用するシステムがID・パスワードを覚えることなく利用できることは、従業員がストレスを抱えることなく業務に集中できる環境になるでしょう。

市場動向についてお聞かせください。食品卸売業界はDXの取り組みに積極的ですか?

一部の部署では進んでいると思いますが、全体からすると難しいのかなという印象があります。特に中小企業においてはどうしてもマンパワーに依存する体質もあるので中々進んでいないというのが実状です。

食品卸売業界特有の性質でもありますが、不定貫と在庫管理の関係性があります。例えば鶏肉2Kgといっても実際は2.5Kgあったとか、要は計量してみてから初めて正確な数値がわかるということです。2Kgの鶏一羽仕入れて軽量したら1.9Kgだったとするとマイナス在庫になってしまいます。

資金力のある企業はテクノロジーを駆使して効率化を図っているとは思いますが、中小企業がシステム化するのは現段階では難しいと考えています。

御社が目指す技術経営の展望について注力するポイントを教えてください。

俗人化しないシステムを作り上げることですね。ご存じの通り、人材が不足している中、誰でも使えるようなシステムを構築することが、中小企業には求められます。利用する従業員にとっても意識してシステムを利用するような仕組みは適切とは言えないでしょう。セキュリティについても同様です。従業員に過度なセキュリティ施策を求めては利便性を失い、パフォーマンス低下を引き起こしてしまいます。

ある一定のセキュリティを満たしつつ、利便性を向上させるためのシステムをデザインすることが重要だと考えています。IT戦略の思想は大手企業と中小企業では大きく異なります。日本全体の労働力低下の課題はすぐには変えられませんが、技術を活かした企業経営をすることが重要な成功要因と考えています。

トリゼンフーズ株式会社について

「ゴールは、世界にうまかを届ける事」を目標に掲げ、鶏肉卸売や外食事業を行う福岡県を象徴する企業。

ブランド鳥「華味鳥」は熱烈なファンが多く、水炊き店の「博多華味鳥」は、県民はもとより観光客に愛される名店。

管理本部 本部長 岩崎 哲行 様

IT戦略策定の傍らプレイヤーとして実行するリーダーシップを発揮する多才な次世代を象徴する本部長。

自ら技術トレンドを素早く収集し、自社の経営資源に適したシステムデザインをするビジネスパーソンであり、社内からの人望も厚い。

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